近年、オオスズメバチは都会化している

”都会型”の蜂というのを知っていますか?
都会型の蜂と聞くと、キイロスズメバチが有名です。

しかし、近年は”都会型“のオオスズメバチが出現してきているのを知っていますか?
山間部などの自然が多い場所に、数多く生息している危険生物オオスズメバチ。

都会型オオスズメバチは、ほかのオオスズメバチよりも小ぶりで、人工物に侵入できるようになっています。つまり、都会に適応できるようになっています。

なぜ”都会型”のオオスズメバチが出現したのか

その原因は、夏の異常気象によるものです。

オオスズメバチは5月ごろになると女王蜂が巣作りを開始します。
そして梅雨の時期に、雨により巣が壊滅してしまいますが、今年の梅雨は雨がほとんど降りませんでした。そのことが例年以上に山間部と都会の方、どちらの巣も育ってしまいました。
さらに今年の夏は異常に雨が降ったことで、山間部の巣は壊滅。しかし、都会の巣は人工物に侵入している小ぶりなタイプのため、雨の被害を受けにくかったようです。

9月から11月は特に注意!

オオスズメバチに限らず、スズメバチは9月に入ると狂暴性を増し、人を襲いやすくなります。

スズメバチは、人の歩行などの振動や香水などの匂いによって警戒態勢に入ります。なので、なるべく刺激しないためにも絶対に近づかないこと

スズメバチはまずアゴを鳴らして「これ以上近づくと攻撃するよ」という威嚇行動をしてきますが、オオスズメバチはいきなり攻撃してくる場合があるので十分注意してください

オオスズメバチの巣は、土の中や木の中に作ることが多いため見つけにくいです。
気付かないうちに巣に近づいていて刺された、ということもあり得ます。

オオスズメバチに出くわしたら

まずは落ち着いて冷静に対処しましょう。取り乱すことで、攻撃してきたと判断されてしまいます。

スズメバチは横の動きには反応しやすいです
なので手で払ったりせずに、姿勢を低くしてその場から速やかに離れましょう。

もし刺された場合

巣の近くの場合、さらに他のオオスズメバチが攻撃してきます。速やかにその場を離れてください。

オオスズメバチは毒性が強く痛みも強いため、早急に応急処置を施す必要があります。
その後、皮膚科を受診してください。

応急処置1:刺された箇所から毒を絞り出してください。そのとき、指でつまんで絞り出すようにしてください。口で吸いだすのは絶対やめましょう。口から毒を取り入れてしまいます。

応急処置2:水で洗い流してください。刺された個所を冷やしてください。

応急処置を施してすぐに皮膚科を受診しに行きましょう。

2回目以降刺されたら要注意!!

スズメバチに刺されることによる事故でもっとも厄介で危険なのが、2回目以降に刺されることです。

2回目以降刺されるとアナフィラキシーショックを引き起こし、命の危険があります。

アナフィラキシーショックとは

スズメバチに1度刺されると、体内ではスズメバチの毒に対する抗体が出来上がります。
この抗体が2回目以降に刺されたときに過剰に反応してしまうことで、アナフィラキシーショックが引き起こります。

アナフィラキシーショックの症状

スズメバチに刺されて5~15分以内に症状が起きます。重症化してからでは危険なので、速やかに救急車を呼んでください。一刻を争います。

・じんましんなどの皮膚症状
・吐き気や腹痛などの消化器症状
・くしゃみや咳などの呼吸障害
・めまいやしびれなどの神経障害

重症
・呼吸が苦しくなる
・血圧が下がる
・意識が遠のく

必ず2回目以降に起きるわけではなく、多くて10%~20%ほどの人にこの症状で起きます。
ごく稀に1回目でも起きる人がいるそうです。

最後に

これからの時期にオオスズメバチ含めスズメバチの活動が盛んになります。
都会に住んでいても安心というわけではありません。スズメバチも都会に適応してきています。

まずは家の周りをスズメバチが頻繁に飛んでいないか確認してみてください。発見した場合は近くに巣がある可能性があるので、絶対に自分でどうにかしようとせずに、専門の業者に頼んで除去してもらいましょう。

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